白状しますが、長着と羽織のコーディネートは、適当にあわせています。
でも、
「この色は(あわせ)ないなぁ」
「まぁ、今日は知っている人と会わないから、この色でも良いかな。寒いから厚手のものが着たい」
「今日は完璧だ。さっきトイレの鏡で見て、改めて思った。俺、天才👍」
とか、「適当」と言っている割に、実はいろいろ考えていたりもします。
でも、それってどんな基準なんだろ?
着物屋さんに行って何が楽しいかって、 お店の人のコーディネートの提案。
これとこれはどう?
こんなのはどう?
思いもよらない新しい提案をしてもらうと、ワクワクします。
また、他の方のコーディネートを見るのも、
「この色柄を組み合わせるのか!」
「おぉ、攻めてる。ここにも色があるから生きるだ!」
など、自分では思いつかない刺激を得られます。
でもその刺激って、自分の中の何を基準にしているだろうか?
自分の中に、好き嫌い、良いとか悪いとかの、何かしらの軸があるとは思うのですが、可視化・言語化がでずにいましたが、最近、いろいろとご縁とアドバイスをいただき、着物と羽織の色合わせの検証をすることができることになりました。
「これが鉄板だぜ(`・ω・´)」みたいな提案やルールみたいなものを作りたい訳ではありません。 どちらかというと、自分の価値基準みたいなものを言語化・可視化したかったのです。 検証も兼ねて、記事を投稿をしていきたいと思いますので、おつきあいいただければと思います。
今回は
長着と羽織の色あわせは、補色? or 反転色? を検証してみました。
まず、長着に伝統色の「常盤色」を選びました。
緑は、暖色でも寒色でもない、中性色です。
検証
①同色の長着・羽織
②羽織を①の補色にしてみる。
③羽織を①の反転してみる。
をしてみる。
補色と反転色は、Adobe illustratorの機能を使いました。
結果
①同色
フォーマル感や、「圧」が強く感じます。
「アンサンブル」という長着と羽織が揃った着方です。
大島や大島風のものを、リユースのお店でよく見かけます。
②補色
着物屋さんで良く聞く、
「以前はアンサンブルが多かったですけど、最近はこういう着方をされる方も多いです」という提案です(;^_^A
落ち着いた感じです。
長着と羽織が同色ではないので、「圧」が弱まる様に思います(;^_^A
③反転
カジュアル感が強いです。
あと、舞台・ドラマ・アニメなどの衣装感も強くなる様に感じます。
好みが別れる、より個人の嗜好が前面に出るので、舞台・ドラマ・アニメの登場人物のキャラクターを際立たせるのに良いのかもしれません。 個人的には、この色合わせが好きです^^
さて、他の方はどんな風に思っているのか? どちらの方が好みかを、Twitterでアンケートを取って見ることにしました。
アンケートの結果 投票数:44票 左 :39票 88.6% 右 : 5票 11.4%
ダントツですね(;^_^A 好みがはっきり出ましたね^^ 繰り返しになりますが、このアンケートは「左の方が沢山の方に支持されているので、正しい色合わせです」と言いたい訳ではないんです。
人の好みですから、カジュアルに着るのであれば、どちらの色合わせでも良いと思います。 今後の検証について
今回は緑系の中性色で試してみましたので、暖色系、寒色系でも試してみたいと思います。
また、今回の緑色も、色の濃さによって違いがあるかも検証してみたいと思います。
謝意
今回、Twitterのフォロワーさんの、
あのね【伝統工芸×最先端技術】さんのお力をお借りして、
塗り絵線画を描いていただきました。
私が作業をしやすいように描いていただいた線画を少し加筆修正させていただき、illustratorデータにしました。
フォーマル感、カジュアル感というのは観音裏・大菊さんとお話しをしている中で、五味社長がおっしゃる「ドレス」と「カジュアル」からを着想を得ました。
そのままでも良かったのですが、自分の中で「ドレス」という言葉から「女性の服」というイメージが強かったので「フォーマル感」としました。 お二人に感謝感謝ですm(_ _ )m
用語的な解説
補色と反転
Adobe illustratorの機能を使っていて、勉強して詳しくわかっている訳ではありませんので、補足的に書いておきます。
補色とは?
混ぜると無彩色を作れる2色の有彩色。
無彩色とは、白と黒との混合で得られる色。
有彩色はその逆。色味が感じられる色のこと。
反転色
Adobe illustratorにある機能を使いました。
Adobeのヘルプによると、
「カラーの各構成要素をカラースケール上の反対側の値に変更します。例えば、RGB カラーの R の値が 100 の場合に反転コマンドを実行すると、R の値は 155 に変更されます(255 - 100 = 155)。」
フォーマル感・カジュアル感
言葉の解像度をあげていくと、例えば結婚式とした場合も、親族だけなのか、もっと大がかりで参加者も多いのか、披露宴まで含まれるのかなど、分類が多くなりすぎると思っています。
あまり言葉の解像度を上げ過ぎず、ざっくりとしたものにしたいと思いますので、くくりは以下の通りです。
フォーマル感:
私がよく「硬い」と使われるコーデ。 冠婚葬祭、お茶、式典、ビジネスパーティーなど。
カジュアル感:
プライベートでの装い。
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