
2020年8月12日(水)は、 最高気温が35.8度、 湿度は82%を超すほど、 超蒸し暑い日でした。
先日仕立てた夏大島で市内に外出をしていました。 最近は外出時に用事をまとめて済ます様にしているので、ついつい色々と立ち寄り献血までしてしまいました。 献血が終わってビルを出ると、空は真っ暗でした。 「家まで歩いて20分弱。天気ももつだろう」と高を括ていたら、家まであと10分のところで前も見えなくなるほどの大雨。 仕立てて数回しか着ていない夏大島はぐっしょりと濡れてしまいました・・・
といっても、別段嘆いている訳ではないのです。 だって、この夏大島はガシガシ着るために仕立てましたので、そろそろ洗おうと思っていたからです。
すでにぐっしょり濡れていましたが、 洗う前のスペックと状況です。
身 丈 146cm弱 最高気温 35.8度 湿 度 82%
私が試した洗い方

ホームセンターなどで販売してる衣装ケースの引き出しに少し水を張り、本だたみをした夏大島を入れ、その上からエマールを適量入れてシャワーで水を足しました。

洗い方は押し洗い、手洗いです。 もんだり、絞ったりは一切していませんし、してはいけません。

泡だって見えにくいですが、少し色が出ました。 色が落ちているのか、それとも汚れなのかはわかりません。
水を替えて2回すすぎました。 その時も押してすすぎます。 最後のすすぎのさいは、多めに水を入れて、衣装ケースの引き出しの中でユラユラとするくらいが良いと思います。
水を捨て、たたんで上から軽く押して水を切ります。 この時、雑巾やタオルの様にひねって絞っては、絶対にいけません。シワや生地のゆがみにつながります。
水がしたたります。 ぜんぜん脱水できていなくていいの? と思われると思いますが、ゆっくりと水分が蒸発していくことで、縮やシワが防ぐとされています。

当日は気温は高かったのですが湿度がとても高く、15時くらに干し、22時過ぎにアイロンをかけましたので、7時間くらい干していました。 直射日光で干すのは止めてください。急激に乾燥すると、縮む原因になります。 干すのは、寝る前か、昼間であれば陰干しをしてください。
干し方は、物干し竿に袖を通して干しました。 簡易な着物ハンガーや、バスタオルハンガーだと、肩に跡がついてしまうことがあるので、今回は超丁寧なやり方をしました。
アイロンをかけるタイミングは、 乾いてる?いや、乾いてない? 汗?水分? くらいの感じで、かけました。 水分が残り過ぎていると、アイロンでも水分が飛びませんし、完全に乾いているとかける意味もありません。 ただ、言葉で伝えるのが難しいですね。
最初に乾くのは肩や袖山、胴のあたりです。 水分が重力で落ちてきますから、袖の底の方はなかなか乾きません。 また、生地を折っているので衿が一番最後に乾くと思います。
最後にアイロンをかけます。 Yシャツも1~2枚しか持っていないので、久しぶりにアイロンをかけました。
高温と中温をくらいの温度で、力を掛け過ぎず、ゆっくりとかけました。 織り目に対して斜めにかけたりせずに、生地の織り目そって、ゆっくりとがけをしました。
着物を洗うとシワになる場合、 1つはアイロンがけが上手くできていなくて、生地の広い面積などにシワがある。
2つ目は、生地と糸の、濡れた時の伸縮率の違いからのシワ
の2つが考えられます。 2つ目については、原因が素材由来でもあるので、アイロンがけだけでは解決しない場合があると思います。 この夏大島も少しシワが出ましたが、私のアイロンが下手なのか、縮小率の違いからなのかがわかりません(;^_^A
私の結論 結果として、身丈1㎝弱、短くなりました。当初、誤差がと思いましたが、着てみると全体的に締まったように感じました。 夏大島は、自宅でお手入れができると思います。 ただ、生産者や生産方法による違いはあると思うので、「夏大島」と表記されているから絶対自宅で洗えるとは限らないと思います。 また、洗い方を私が保証するものではありませんので、そこはご留意ください。
試される方は自己責任でお願いします。 ご自宅で夏大島を押し洗い・手洗いをするの際の注意事項を書いておきます。
1 機械織の夏大島 2 東郷織物さんの様に、出荷時に水通しをしている 3 洗い方は押し洗い・手洗い 4 脱水は水が下たるくらい 5 しっかり伸ばして干す。 6 夜か、陰干し。ゆっくり干す。 7 アイロンの温度は気持ち低めでゆっくりと。 8 すべては自己責任 9 ガシガシ着たら、自宅でお手入れしても 衣替えの時には洗いに出しましょう。
仕立 直や
夏大島:東郷織物ネットショップ
サイト「男の着物」はTwitterでライブ放送をしています。
お時間あれば、お聞きください^^
→Twitterアカウント